壮大なスケールの想像
子供の頃、よくやっていた想像ゲームを思い出した。
おそらく、この想像ゲーム、僕だけではないはずで、思い出すとやっていた記憶が誰にでも蘇るはず。
溝(ドブ)の中に葉っぱを落として流れていく葉っぱを自分の船(プライベートクルーザー)と想像して壮大かつ優雅なレースをしたり、公園で地面を海と想像して足が地面につかないようにまるでパルクールのように縦横無尽に遊具を伝って渡り移動をしたりしていた。
(*パルクールとはフランスの軍事訓練から発展して生まれた、走る・跳ぶ・登るといった移動所作に重点を置く、スポーツもしくは動作鍛錬である。)https://ja.wikipedia.org/wiki/パルクール
様々な想像ゲームの中でも、もっとも代表的なものは、
『横断歩道の白い部分を歩かないと死ぬ!』
という、かなりシュールかつ、残酷なものだ。
勿論、僕の娘たちも、誰が教えたわけではなく、このゲームをしている。
・・・していたから、昔の記憶が蘇った。
娘たちの場合、横断歩道の白い部分以外は、灼熱の『マグマ』だそうで、白い部分を踏み外したら燃え尽きて、命どころか、屍すらないようだ。かなり残酷な設定。先日も案の定娘たちに「パパは白いところ歩かないと死んじゃうよ」と指摘された。幼く可愛い愛娘たちを残して死ぬわけにはいかない。僕が死んだら、一体この子達の面倒を誰が見ることができよう。まだ死にたくないっ! 死んでたまるかっ!。
死ぬわけにはいかない僕は白い部分を一歩、一歩丁寧に歩くしかないのだ。そして今日も生き延びれたと不安と安堵の間で毎日を生きている。しかし、このマグマ橋(勝手に僕が命名しました)、特別に秘めた力を持った人間はマグマに落ちても命を落とすことはないようだ。その特別な能力を身につけた人間・・・そう、その人物こそ、我が偉大なる2歳の三女である。彼女は我が娘たちより、「ウルトラおまめ」の称号を得た立派なおまめさんである。その毅然とした態度で、横断歩道の白くない部分を歩く優雅な姿は、まるでASIMOのようである。*ちなみに僕が三女を抱きかかえて、万が一白い部分を踏み外してしまった場合、僕だけマグマに落ち焼け死んでしまい、三女は無傷らしい。(勿論死にたくないので、三女を抱えて踏み外したことはないが。)
そんな、こども独特の想像ゲームの世界、一体誰が子供達に教えているんだろ?
また、何故?大人になったらやらなくなるのだろ?
久しぶりに想像ゲームしてみようかな。
麦茶をビールと想像して飲んでみたが、酔えなかった。